ユーティリティ・コンピューティングの定義はかなり抽象的だ.「電力や水道のようにスイッチを入れるだけで利用できるような感じと同じくらい容易にコンピュータシステムを利用でき,その分 の料金を使用した分だけ支払う」というのが一般的な定義だ.これはクラウド・コンピューティングに関しても同様で,ネットワークに接続できる環境であればいつでも利用可能になり従量課金の 考え方も同じだ.
ユーティリティ・コンピューティングはメインフレーム時代のコンピュータのように利用可能な性能やメモリ容量,サービスの利用可能な場所などが公開されている.そして従量課金の際の支払い は厳重な契約の元で行われている.一方でクラウド・コンピューティングはアマゾンEC3のように,性能がある程度公開されているだけでありデータセンターなどの利用可能な場所も非公開な事が多い.また従量課金での支払い はクレジットでの簡単な支払いと違いも多い.